阿久根通いを続ける小生であるが、
帰りは疲れているので
南九州道路
(なんちゃって高速)

を使用することが多い。
(制限速度70キロの高速って・・・)

鹿児島市へ向かう最後の関門は
武岡トンネル

鹿児島在住の諸氏ならばご存じであろうが、
全長2キロを超える結構な長さの
ゆるやかにS字に曲がったトンネルである。

時々見かけるのだが、このトンネルを
歩いて通勤/通学している御仁
がいる。
本人は健康のためと思っているかも知れないが、
このトンネルの排気ガスを胸一杯に吸い込みながら
毎日通うことの方が健康に悪いと思われるのだが・・・

そんな他人の趣味はさておき。

走る

本日も当然阿久根に向かったのであるが、
午前中の中途半端な時間に出発してしまったため
昼食の取り場所に悩む。

そうだ、どうせなら。

山田町方面にちょっと寄り道。
以前から気になっていた
「五郎家」
に寄ってみたいと思った次第。

到着は11時少し前という時間であったが、
他にクルマも停まっておらず開店時間を待つ。
店内には店主とおぼしき人影が動いている。

多分11時開店だろうと
勝手に当たりを付けて待つことしばし。

11時過ぎてもナニも変わりませんが。
5分ほど過ぎてから、さすがに焦れて
「すんませ?ん、何時からですか??」


「あ、ごめんなさい、今日定休日なんですよ」


困った汗
え。そうなんですか。

本日強風にて、
店外にかけてあったかも知れない
「定休日」
の札も飛んでいってしまったか。

ガッカリ。orz

得てしてこんなモノである。

今日は縁がなかったモノとあきらめ、
ヨロヨロと下道を
松元→伊集院(日置市)→市来
と走らせる。

どうせならもう一軒、前から気になっていた店へ。

国道3号線沿い、
南九州道市来ICすぐ近く、
「潮騒ラーメン」
d0dd82e9.jpg


そう、先日我らが「みそや堂」
池袋東武デパートで
「大鹿児島展」
に出店した際、それに先立つこと1週間前に
同じく「大鹿児島展」に出店していた店である。

1年、間をおいてではあるが、
当の大鹿児島展に2回出店しているということから考えても、
きっとウマイに違いない。

期待して店内へ。












ごくありきたりな街道沿いのラーメン屋

それ以上でもそれ以下でもない。


頑固そうな痩せた感じのオヤジさんが
厨房で立ち働き、
それを3名ほどのオバチャンたちがサポートしている。

もっと凝った店内
こだわった調度などを期待していたのだが、
軽く肩すかし。

ほんのちょっとのコダワリを感じるとすれば、
e03874be.jpg

店舗入り口近くに
「ご希望ならお好みのドンブリにてお出しします」
との立て札とガラスケースに入った各種ドンブリ。

ただ、客席からは遠く、
またこの店の雰囲気とのギャップから、
ソレを頼む客はいるのかどうか不明。

よほどの常連にでもなれば頼むこともできようが、
「忙しいときにはお断りすることもあります」
など、先回りをされた看板の文字を見れば
頼む勇気があるのは
厚顔無恥なオバチャン
世間の機微にウトいオッチャン
いずれかであろう。

そういえば、トイレの中の各種注意書き
カウンターの上の但し書きなど、
あちこちに小うるさいオヤジの小言が。

どうやら、こういう些末な注意書きをあちこちに張り巡らすことが
この店のオヤジにとってのコダワリであるようだ。

さて、オーダであるが、
少々小腹も空いてきたため
(この時12時チョイ過ぎ)
焼豚ラーメンをオーダ。

ふだんあまり「チャーシュー系」をオーダしない小生であるが、
他の客のフツーのラーメンが
あまりにフツーな出で立ちであったため、
せっかくなら「オススメメニュー」である
焼豚ラーメンをオーダした次第。

さて、チャーシュー麺登場。

ちなみに、メニューは
ラーメン \630
焼豚ラーメン \735
同上味噌系 \50増し

餃子

メシ

のみ!

といったカンジ。

思い切りのよいメニュー。
「街道筋のラーメン屋」
の王道を行くスタイルである。
このような店、所詮一見のトラックや営業車を相手にしているため、
コダワリや見かけなどに凝っても、
かえって敬遠されるだけであろう。

さてさて、お味のほどはイカに。
0afa5d79.jpg


見た目、
「鹿児島ラーメン」
スタンダード像を絵に描いたようなスタイル。

白濁とんこつスープ、
もやし、
焦がし葱

細ネギの小口切り。


スープを一口。

このテの昔ながらのスタイルのラーメン、
ソレナリの老舗を気取る店で食せば
モレなく

ウソコ臭いかほり

をソコハカとなく感じ取ることができるモノであるが、
そこはうまく回避している模様。
スープにはこだわりを持って取り組んでいる姿を垣間見ることができた。

麺。
平均的「鹿児島ラーメン」の麺。
ただ、思ったよりもツルツルとした滑らかさ、
コシの強さを感じる。
固めに茹でてあることが幸いしているのであろう。

チャーシュー。
少々味が濃いとも感じるが、
ほろりと崩れる感と肉の旨み感が程良くマッチし、
ナカナカウマイと思われる。

確かに、全体として平均以上をクリアしているのであるが、
あまりに鹿児島ラーメンの王道を突き進んでいるため、
独自性は感じられない。
それよりも、
「これぞ鹿児島ラーメン」
という姿を追求した結果、と感じることができる。

東武池袋デパートから2度も招聘された
理由がわかったような気がした。

「鹿児島ラーメンの原型」
を味わいたい方、お試しあれ。

OK