イマドキの若いモン
は知らないかも知れないが



kurodenwa01

かつての家庭内電話機といえば
こういう形の

 黒電話 

であった。


いや、そもそも

ダイヤル式電話機

というものにお目にかかったことがない層も
一定数いるのではなかろうか。

拙宅のオコサマ達に聞いたところ
ダイヤル式電話機は
学校の公衆電話として稼働していたので
見たこともあればかけたこともあるという。

「ぱぱー、体操服忘れたー」

・・・・(; ̄ェ ̄)

など。


なんど忘れ物を届けたことか。
二人とも。
(つд`)



さて、ここからは
インターネット老人会
よりも以前の
パソコン通信老人会
の話題ですよww


かつて、
MS-DOS 5.0
(ドスブイ)
とか
Windows 3.1
とか
WindowsNT 3.51
とか
そんなOSが幅を利かせていた時代。

パソコンをネットにつないで
世界にこぎ出すといったら
草の根BBS

NIFTY-Serve

PC-VAN
などといったクローズした世界
電話回線でそこにつなぐ
という手段以外なかったのである。

結局はそのサービスを提供している
その中でしかお互いに連絡したり
掲示板で意見を戦わせたり
することはできなかったのであるが
そこへつなぐアナログ電話回線

モデム
(modulator demodulator)

modem

という機器を接続して
それをパソコンの
RS-232C(25ピン)
端子につないで
通信を行っていたのである。

では、このモデムが
どのようにして電話をかけるのか。

これは、そもそも
アナログ電話の仕組みを紐解かねばなるまい。
(。-`ω-)

アナログ電話(黒電話など)は
電電公社の電話局と
直接2芯の回線がつながっていて
そこにはおよそ
48V程度(42~53V)の直流電圧
がかけられている。

そして、電話をかける際には
ここにパルスを送出するのであった。

ダイヤル式電話をかける際に
たとえば『5』をダイヤルするときには
『5』の穴に指を入れ
ぐるっと右回しに回して
指が止め金具にあたったら離す。

そのとき、ダイヤルは
ゼンマイで自動的に戻り
『カタ カタ カタ カタ カタ』
と、5回音がしたはずである。

『1』の時には1回、
『0』の時には10回、
音がしたはずだ。

これを電話番号に合わせてダイヤルすることで
電電公社の交換機
何番に電話がかけられているのかを読み取り
電話を繋ぐ操作をするのであった。

このとき、交換機側の設備の仕様により
10PPSとか20PPSとかPBとか
送出速度が1秒間に10回だったり20回だったり
そもそも「ピポパ」のプッシュ回線だったりと
まぁイロイロあるのだが
ここではあえて触れない。
(触れ出したらキリがないww)


今回話題にしたかったのは
この黒電話のダイヤル回線

停電時でも使える

ということである。


現在のほとんどのご家庭の電話機は
光回線などに置き換わっていると思われ
その場合は
家庭内のONUとNTT局舎の間は
光ファイバーケーブル

で繋がれている。

つまり、
直接電気信号でやりとりしているのではなく
プラスチック製の透明なケーブルの両端で
LEDによるチカチカ信号で

信号をやりとりしているのであった。

つまり、信号線上には
電気は流れていないのであった。

そのため、両端の電話機(ONU)と交換機は
それぞれ独立した電源を持っていて
電源供給が断たれれば
信号のやりとりはできないのである。

これは、もう廃止が決まっている
ISDN
においても同様な仕組みであり
ISDN回線には
電気信号は流れている
(メタル回線)

のであるが、
両端の電子機器を稼働させるため
電源が必要であった。

かつてのISDNターミナルアダプタ(TA)や
ダイヤルアップルータの中には
停電時でも電話ができるよう
乾電池を内蔵する

ことができて
それにより通話ができるものもあったが
なにせ乾電池
入れっぱなしにしていると
肝心なときに放電しきってしまっていたり
液漏れを起こしてしまっていたりと
およそ実用的ではなかった。

現代のONUなどは
とても乾電池ゴトキでは稼働できないので
自家発電装置や
UPS(無停電電源装置)

などを接続しない限り
停電時には無力である。




し・か・し。


先に説明した原理により 黒電話 
NTTの局舎が潰れない限り
途中のメタル回線が切断されない限り
停電時でも電話を使用することができるのであった。


ということで
災害時に備えて
あえて黒電話を残している

というパイセンの書き込みを見ての
マクラネタであるが


長いな!!
(; ̄ェ ̄)





そんな、イニシエの話題になると饒舌だが
実は
現代でもレガシー回線として
企業の基幹系に残っている

アナログ電話回線の話題はさておき。
(もちろんISDNもww)


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