本日をもって
2023年も1/12が終わる
わけだが
さて、今日は何の日?
(*´・ω・)
実は
ADSL終息の日
なのである。
正確には
東西NTTの
フレッツADSLサービス終了の日
である。
今ドキの若者の中には
ADSLってなんぞ?
と思われる向きも多かろう。
では、語ろうかのぅ。
(*´ω`*)
かつて日本で固定電話と言えば
アナログ式固定電話
であった。
今でも田舎に行けば
ジーコロジーコロ
ダイヤルを回す式の黒電話
が置かれている場所もあろう。
停電になっても電話線を通じて
電力が供給されて電話が通じるので
あえて黒電話を残している
という方も一部おられる。
やがてWindows95が現れた頃から
インターネットへ接続する
ということが流行りだし
その時代はまだ主流はアナログ電話だったため
その電話線につないでアナログで伝送を行う
モデム
というものをパソコンに接続し
電話回線を使って通信していた。
最初は2,400bpsとか4,800bpsとか
トンデモなく遅い回線であったが
だんだんと方式が変わって速度が速くなり
9,600bpsとか19,200bpsとか
で通信していたものだ。
ただ、アナログ方式ゆえに
外部のノイズ(電源やモーターなど)にヨワく
通信が安定しないのが悩みの種。
そのころ、NTTでは
ISDN
という
デジタル方式の電話回線
を提供しており
そちらのほうは最大
64Kbps + 64Kbps = 128Kbps
(128,000bps)
の通信速度が出せる規格。
だが2回線分使うと
当然2回線分の通話料が発生するので
もっぱら64Kbps(64,000bps)で使われていた。
しかも、ISDN規格では
その他の付加機能も多く準備されており
同時に2回線分の通話ができたりと
イロイロと便利であったため
乗り換える層が多かったのだ。
だがしかし、2000年頃から
ADSL
という規格が台頭してきた。
これはなんと、アナログ回線を使っていながら
ISDNよりも速い速度が見込め
しかも常時接続ができる
という画期的なものであった。
なぜアナログのクセして
デジタルのISDNより速いのかというと
ISDNは慎重派の日本の規格らしく
64Kbpsの速度を保障するために
ガチガチの安全パイで固められていたのであるが
ADSLの場合には
電話局に近ければ近いほど速度が出るが
遠く離れるほど速度が遅くなり
しかも速度や接続性を担保しないという
ベストエフォート方式
だったためである。
アナログ信号で伝送するので
電話局から遠ざかれば遠ざかるほど
信号が減衰して
結果として通信速度が遅くなるのであった。
このADSLがなぜ流行ったのかというと
それはひとえに
ソフトバンクグループのYahoo!BBが
駅前や家電店などで
タダで
ADSLモデムを配りまくったことが
原因であることは間違いない。
ADSLという
ベストエフォート方式
は元三公社五現業アガリの
お役所体質のNTT
には馴染まず
及び腰であったが
Yahoo!BBの快進撃を見て
否応なしに手を出さざるを得なくなったのである。
そんなわけで
ADSLの普及に伴って
ネットの高速回線常時接続
というものがアタリマエ
の世界になったのである。
だが、ADSLに取って代わるように
FTTH
(Fiber To The Home)
いわゆる光回線を自宅まで引き込む方式が
一般的になってきて
みなさんがそちらに乗り換えた結果
ADSLは契約者数激減
今や風前の灯火
となっていたのである。
そんなお荷物になるサービスを
いつまでも続けていくわけには行かず
今回サービス終了となったわけだ。
しかし、実は完全にフレッツADSLサービスが
終了するというわけではなく
一部では限定的に暫定措置として
残る場所もある。
事前にFTTHの申し込みをしていたにもかかわらず
コロナ禍による半導体不足などもあり
NTT側の工事の遅れから
光ファイバの敷設が間に合わず
ADSLを継続せざるを得ないなど
特殊な事情に限られるようであるが。
まぁ、そのような
ADSL以外に通信手段がないという僻地
ならいざ知らず
およそ街中においては現在では
5Gルータによる家庭内WiFi機器とか
宅内にネットに
常時接続していなければならない機器などがなければ
スマホの契約をつなぎホーダイにして
テザリングでまかなうなど
さまざまな通信代替手段があるので
FTTHのアリガタ味は薄れてきている。
というわけでADSLが今日で終了なんですよ
みなさん。
ついでに記載すると
ISDNは
2024年1月にサービス終了する。
こちらは、企業間のデータ交換に
いまだに現役で使われており
今回のADSLとは比較にならないぐらい
問題が大きいので
さて。どうなることやら。
(。-∀-)
そんなついついネットの歴史を語ってしまった
インターネット老人会からのお知らせ
はさておき。