鹿児島中央駅西口ロータリー前。
ここが「西鹿児島駅さびれた裏口近く」
だったころから
掘っ立て小屋のようなラーメン屋がぽつりと建っていた。
「博多ラーメン旨壱」。
店の前の立て看板には
「いつも行列のできるあの店が鹿児島にも上陸」
云々の文言が書かれている。
ふーん、そうなのか。
と、いつも前を通りながら気にはなっていたので、
本日トライ。
鹿児島中央駅は「アミュプラザ鹿児島」がオープン以来、
駐車場が高くて有名
(鹿児島としては破格の30分150円?200円ぐらい)
で、なかなか車が停めづらいのだが、
一部30分以内ならば無料という
駐車場、それもあまりヒトが知らない一角があり、
そこへ車を滑り込ませる。
さて、寒風吹きすさぶ中、旨壱へ。
店内は西田という場所柄、
ほぼ高校生ばかり。
オススメとしてラーメン+チャーシューご飯を
勧められるが、こちとら食欲の固まりのような
学生ではないのだ。
チャーシューメン750円也を注文。
こってり醤油豚骨、あっさり豚骨を選べるのだが、
本日はこってりをオーダ。
博多ラーメンだけあって、麺は細くすぐに茹であがる。
さて、スープを一口。
スープを煮立たせてしまった酸味なのか、
それとも魚介ダシの酸味なのか。
いずれにしてもあまり感心しない味である。
底から混ぜなかったのがマズかったのだが、
上澄みと底では味が違い、上は薄く下は濃い。
シロートなんだから、説明の一つも欲しいところである。
これを均一に撹拌したと仮定して評価してみるが、
果たしてこれがこってりであろうか。
確かにスープの上にあとから足した油が浮いてはいたが、
油は油、スープはスープで分離しており、
一体感がない。
それに塩辛い。
チャーシューも、よこぞここまで薄く切りました、
と褒めてあげたいほどの薄さ。
生ハムもかくや、という仕上がりである。
当然脂身が溶けないよう冷やしてあるので、
麺の上では暖まらない。
スープに沈ませ、しばらく置いて初めて
とろける感触が味わえる。
学生さんは盛んに替え玉をしているようだが、
小生はどうもこの替え玉というシステムに馴染めなく、
「この一杯にて勝負!」
と思ってしまうため、
博多ラーメン系は肌に合わない。
メシ代わりに腹具合に応じて麺を流し込むためには
合理的なシステムだが、
別にそんなに満腹感を味わうことを良しとしない
中年の身では、
ウマい一杯が食べたいと思う今日この頃である。
もう一度行くかと聞かれれば、
どうしてもと誘われればね。
と答えるであろう。
