鹿児島


非うどん文化圏


である。


異論は認めない。
(・`ω´・。)


最近では鹿児島県内に
多くのラーメン店が出店し

鹿児島ラーメン文化花盛り

な様相を呈している。


中央大手チェーン店の進出
県内人気店の復興支店出店
実力派個人店の勃興

などなど。


一昔前であれば
ラーメン屋の出店など
市井の話題に上ることもほとんどなく
ラーメンマニアの間で語られることはあっても

一般の方々が新店情報を掴んで
わざわざ食べに行く


など考えられないことであったが

各種マスメディアの煽動的記事

マスコミ主導の格付けイベント
などにより
衆人の注目を集めるところとなり
今ではラーメン屋の新店ができると

とりあえず行ってみる
とりあえず並んでみる
とりあえず食べてみる


といった方々も多数見受けられる。


これらの方々のうち
どれだけが固定客になるかはギモン
ではあるが

それだけ

ラーメン文化の大衆化

が進行していると言うことである。


これはこれで喜ばしいところである。



それと同時に、鹿児島で馴染みの深い麺類

そば

である。


かつて鹿児島県は
全国2位のそば産出県
であったこともあり
特に田舎においては
そば屋はポピュラーなものである。

街道沿いにはそば屋が点在し、
県内各地で

田舎そば

を味わうことができる。


鹿児島でいう田舎そばとは
山芋(自然薯)
をふんだんにつなぎに使い
挽きぐるみの黒っぽい
ぷつぷつと短く切れるコシのない蕎麦

をさす。

これに、鹿児島特産の
カツオ節やシイタケ
コンブやイリコ

などをふんだんに効かせた
甘めのツユを張った
かけそばが主流である。





それに対し、うどんはどうであったか。


小生の幼少のみぎりには
うどんをわざわざ食す専門店のようなものは存在せず
そばを提供する店が
そばと対を成すものとして
うどんをラインナップとして置いている
程度のものであった。

小生の認識する初めてのうどん専門店は
現在は県内大手チェーン店となっている

 ふく福 

の第1号店
(現在の荒田本店)
であった。

そこで始めて、

讃岐うどん

なる異文化に触れたのである。


よって、小生の認識では、
鹿児島にはそもそもうどん文化というものは存在せず
このような背景もあって

そばに対しうどんは一段低い格付け

として捉えられていたと思う。


そば屋でうどんを注文すると
そばに対して若干安めの価格設定
である場合も多いのは
このような背景もあるのではなかろうか。



そんな私的鹿児島うどん考察はさておき。






めずらしくマクラと連動した本文であるが
上記のような理由により

鹿児島にはうどん専門店がほとんど存在しない。


そば専門店は規模の多寡にかかわらず
所々で見かけるが
うどんを専門に扱っている店
というのは数えるほどしか思い浮かばない。


前述の『ふく福』を展開する
寿福産業
は別格であるが、
それ以外に全国チェーン店をのぞいて
鹿児島にあるうどん専門店というものは
思い当たるものがない。

だからといってうどんに需要がないのかといえば
そんなことはない。

ロードサイドの丸亀製麺なか卯などの
全国チェーンのうどん店が
繁盛していることからもうかがえよう。


そんな鹿児島の地において
うどん専門店がオープンした
との情報を得た。


その経営母体は

製麺ファクトリー jango。


鹿児島中央駅前ベル通りに店を構え

製麺ダイニング jango

を併設する製麺所。

いや、製麺ダイニングの方が本業
製麺ファクトリーの方が副業
なのかも知れない。

そんなことはどーでもよいが
(いいのか?(;・`д・´))

そのjangoが新たな業態として

うどん専門店

を出したというのだ。


麺喰道宗主たるもの黙って看過することはできない。
(ネタ的に)


ということでやってまいりました。

DSC_0242


場所は実は製麺ダイニングjango本店の近く




DSC_0241


鹿児島中央駅方面から向かうと
ベル通りを突き当たりまで進んで
突き当たった丁字路交差点の左手にあたる。

上記写真にはカンバンも残っているが
「DINING BAR 路地裏」
の跡地である模様。

例によって
鹿児島アミュプラザの立体駐車場
にクルマを止め
アミュプラザ1階の総合案内所横の
駐車券無料発行機にチェックインしたあと
とって返してベル通りを奥まで歩く。

往復すると800m近くなるかもしれないが
いい運動である。

なにせ普段運動しないからな。
(; ̄ェ ̄)



小雨の中、入店。


おやおや。

店内は狭い。


おそらく1階の席
6~7名で満席なのではなかろうか。

本日小生は一人でやって来たが、
残念ながら二つのテーブルはすでに埋まっており、
片方のテーブルの端っこに
申し訳程度の空きがある。

もちろん相席である。

女性二人組であったが、そちらへ通される。


おっさんが割り込んですいません。
(´-ω-`;)ゞ


jangoうどん #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA



入口のドアとは別に
小生の座った場所の後ろに
大きな明かり取りの窓
上半分がスリガラスになった引き戸
があるため
昼間の店内は明るい。

逆に手元が暗くなって見にくいほど。



この店のオープンの情報は
例によって facebook 上の

製麺ダイニング/製麺ファクトリーjango

のページをフォローしていて気づいたのであるが
そのページによると
今のところメニューは日替わりであるとのこと。

どれどれ。

DSC_0237


たしかに『おしながき』には

11.14

と手書きで記載されている。


それによると、本日は


◎セットメニュー(うどん+ひじきごはん)

海老ちく天となす天うどんセット 850円
肉うどんセット 800円
きつねとたぬきうどんセット 750円
すうどんセット 600円

※ごはん抜き -100円 麺大盛り +100円


◎単品メニュー

jangoレッドうどん とり天付き 700円



である模様。

おそらく筆頭部分のメニューと単品メニューが
日替わりなのではなかろうか。

ということで、

「海老ちく天ってなんぞ!?(´⊙ω⊙`)」

という興味も手伝いこれをお願いすることに。


途中、2階席へもお膳を運んでいて
食後の客も降りてきたので
割と広めの2階席があるようだ。

1階席はおそらく以前の居酒屋を
そのまま居抜きで流用しているのであろうが
カウンター形式
に仕立て直した方が良かったのではないかと思う。

場所がら一人客のサラリーマンも多いと思うのだ。

現在のテーブル席では
どうしても相席スタイルとなってしまうと思われる。

世の中には相席絶対反対という
意固地な方もいると思われるので
一人客でも気軽に座れた方がいいのではなかろうか。

小生は気にしないがな。
(。-`ω-)


お前の問題じゃない


天ぷらは作り置きではなく、
都度揚げている模様。


小生の分も回ってきました!
(=゚ω゚)ノ


DSC_0238


おお・・・・海老ちく天ねぇ。

見ての通り、
チクワに海老がぶっ刺さっており
チクワに海老のしっぽが生えた状態。

なるほど。


いっしょに運ばれてきたひじきごはんとは、
ひじきの煮付けが上に載ったごはん。
盛りは多くはない。


では、いただいてみましょう。


DSC_0239


お手盛りで七味をパラリパラリと。
(※客観的に見るとドカドカかも知れん・・・・)


うどんは細めの仕上がり。

ツユをレンゲでズズッと。



おお!強めのカツオ節。

若干ツユが煮詰まった感のある濃度であるが
それがかえって強い押し出し感を生む。


素性のいいダシ具合である。



麺はつるんぷるるんと。

細めであるのだが
しっかりとした密度感と歯ごたえ

さすがは製麺ファクトリー、
製麺技能士の店。


太さもコシの具合もすすりごたえも
いわゆる讃岐うどんとは一線を画する。

見た目もどちらかというと
かなり太めの色白パスタ
のようでもある。


ウマし。


麺とツユにだけフォーカスしてしまったが、
海老ちく天もなかなかおもしろく
なす天に至っては定番中の定番
非の打ち所なし。

もし肉うどんに対してならば
若干味強めのツユになってしまったかもしれないが
海老ちく天となす天には程よい濃さであった。


小生が入店した時点で1階席はほぼ満席
2階席からも7~8名の客が降りてきたので
そこそこのキャパはあるようだが
オープンしたてにしては客の入りもよい。


鹿児島では多くはない
チェーン店ではないうどん専門店。


お試しあれ。